「Spring Bootは気になるけど難しそう」
「業務システムって何から作ればいいの？」
そんな悩みをお持ちの方へ。
本記事では、Java×Spring Bootで業務用の在庫管理システムを一から構築する手順を、
初心者でもわかるように解説します。
MySQLとの連携やデータの保存処理も含めて、現場でも通用する基本的な作り方を学べます。
Spring Bootでできることとは？
業務システムに求められる要素を満たせます
結論：Spring Bootを使うと、効率よく安全に業務アプリが作れます。
業務システムに必要な要素は以下の通りです：
- データの登録・編集・削除（CRUD機能）
- データベースとの接続（MySQLなど）
- 安定したルーティング構造
- コードの再利用性と保守性
Spring Bootは、こうした要素を短時間で構築できる仕組みが揃っています。
政府の情報システム構築標準でも、堅牢で保守性の高い設計が求められています。
（参考：デジタル庁 https://www.digital.go.jp/policies/cloud-by-default/）
プロジェクト構成と準備
まずはSpring Initializrでプロジェクトを生成します
結論：公式サイトで基本構成を作成し、MySQL接続を設定します。
準備手順：
- https://start.spring.io/ にアクセス
- 以下の設定を選択：
- Project: Maven
- Language: Java
- Dependencies: Spring Web, Spring Data JPA, MySQL Driver
- ダウンロード後、任意のIDE（例：IntelliJ、VSCode）で展開
次に、application.propertiesを下記のように設定します。
spring.datasource.url=jdbc:mysql://localhost:3306/inventory_db
spring.datasource.username=root
spring.datasource.password=password
spring.jpa.hibernate.ddl-auto=update
spring.jpa.show-sql=true
データベースとエンティティ設計
MySQLのテーブルとJavaクラスを対応させます
結論：テーブル構造に合わせてJavaクラスを作成します。
例：商品テーブル「products」
CREATE TABLE products (
id INT AUTO_INCREMENT PRIMARY KEY,
name VARCHAR(100),
price INT
);
エンティティクラス（Product.java）
import jakarta.persistence.*;
@Entity
public class Product {
@Id
@GeneratedValue(strategy = GenerationType.IDENTITY)
public int id;
public String name;
public int price;
}
データ操作の実装：リポジトリとコントローラ
商品情報を一覧・登録・削除できるようにします
結論：JPAの機能を使えば、SQLを書かずに操作できます。
リポジトリインターフェース（ProductRepository.java）
import org.springframework.data.jpa.repository.JpaRepository;
public interface ProductRepository extends JpaRepository<Product, Integer> {}
コントローラ（ProductController.java）
import org.springframework.beans.factory.annotation.Autowired;
import org.springframework.web.bind.annotation.*;
import java.util.List;
@RestController
@RequestMapping("/products")
public class ProductController {
@Autowired
private ProductRepository repo;
@GetMapping
public List<Product> list() {
return repo.findAll();
}
@PostMapping
public Product add(@RequestBody Product p) {
return repo.save(p);
}
@DeleteMapping("/{id}")
public void delete(@PathVariable int id) {
repo.deleteById(id);
}
}
躓きやすいエラーと解決策
よくあるエラーとその直し方を紹介します
- エラー：Unknown database ‘inventory_db’
→ 対策：MySQLにログインし、CREATE DATABASE inventory_db;を実行する - エラー：Access denied for user ‘root’@’localhost’
→ 対策：application.propertiesのパスワード・ユーザー名が正しいか確認する - エラー：Entityクラスが認識されない
→ 対策：@EntityScanアノテーションや正しいパッケージ構成を確認する
応用機能と発展例
業務レベルの要件にも対応可能です
以下のような追加機能も簡単に実装可能です：
- 更新機能（
PUTメソッドの追加） - 入力値チェック（
@Validとバリデーション注釈） - ログイン機能（Spring Security）
- ページネーション対応（
Pageable利用）
完成構成のまとめ
src/
├─ Product.java
├─ ProductRepository.java
├─ ProductController.java
└─ application.properties
動作確認URL例：
- GET http://localhost:8080/products
- POST http://localhost:8080/products
- DELETE http://localhost:8080/products/{id}
まとめ：業務システムは自作できる
本記事では、JavaとSpring BootでMySQL連携の業務システムを構築する方法を解説しました。
学べたこと：
- Spring Bootのプロジェクト構成と起動方法
- JPAでのDB操作
- REST APIの基本実装
今後さらに発展させることで、実務にも使えるレベルのアプリ開発が可能になります。
ぜひ、自分仕様の業務システムを構築してみてください！
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